小さな花旅 365 センニチコウ fum 9
お盆のころ、畑に咲き誇っていた千日紅。
やや紫色を帯びたピンクの花は、お盆の仏壇やお墓を彩る花の定番でした。
この花を見ると、田舎のお盆の、一家総出の墓参りを思い出します。
村の墓は水場がない山中にあったので、大きなやかんに水を汲んで、運ぶのはもっぱら我々、子どもの仕事でした。
里芋の葉っぱになすびを刻んで盛りつけたものや、祖母と母が朝からせっせと作ったぼた餅などのお供えを手に、
それは賑やかな夏の行事でした。
このイメージを一新させたのがキバナノセンニチコウといわれる品種。しかも赤いのは
ストロベリーフィールド、つまりいちご畑と名付けられ、花屋さんでも人気です。
真っ赤な大きな花が、おいしそうないちごを連想させます。
ドライにしても赤はそのまま。
近ごろ好きな花のひとつです。
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