花の旅・花の寺 全国各地の花めぐり

四季折々に美しい表情を見せる日本。 全国各地、花の咲く寺を巡って日本を再発見しませんか。

小さな花旅365 炉開き椿 fum 112

名前が表す通り、炉開きの11月頃に咲く早咲きの椿です。

お茶と椿の自然交配から生まれたそうで、純粋な日本産。
小さいけれど、はっきりとしたピンクの花びらが目を引きました。

わたくし、この花に初めてお目にかかりました。茶の花に似てますよね。最初はピンクの茶の花かな?と思ったのですが、そんなわけない(^^)と図鑑で調べてみました。
炉開き椿って素敵な名前です。

茶道では炉の季節ですね。釜からシュンシュンと沸く湯の音…松籟(しょうらい)と言いますが、炉からただよう香(こう)の薫り、パチパチと爆ぜる炭の音…。

梅香(うめがか)というお香が焚きしめられた茶室で、ひたすら茶を立てお稽古に励んだ日々は、今となっては貴重な体験でした。
一期一会、和敬静寂なんて言葉を頭で理解するのでなく、身体で覚えた日々でした。

むろん、大好きなお菓子の名前からも、いろんな言葉を覚えました。山路、錦秋…あれっ?これだけ…お菓子の姿と味は思い浮かぶのですが…。

南先生の嘆きが聞こえてくるようです。
「あんたはん、もうちょっとおきばりやす」